NZ雑記ブログ

ニュージーランド在住中の学生です。NZでのお役立ち情報などを書いていきます。

【面白そう】漫画・「招かれざる神女」が面白い!登場人物がみな魅力的/コミック一話目のネタバレ含みます

こんにちは、小鳥遊です。

 

最近ヤングエースUPで連載を開始した漫画、「招かれざる神女」がすごくおもしろそうなので紹介したいと思います!

 

目次

 

あらすじ

――清き水晶は、君を神女の一人として示した。

心優しき女神リリアナを戴き栄えた国家、神国アリアランテ。女神の祝福を受けるとされるこの国はその実、一部の特権階級「神民」が恩恵を受ける一方で、国民の大多数を占める「棄民」は貧しい暮らしを余儀なくされていた。そんな棄民の一人として生まれ、鬱屈した日常を送る少女・ククル。彼女の人生は、神都からやってきたという二人の神民、キリクとカイトに出会った事によって一変する。百年に一度、女神の力を受け取り神国に繁栄をもたらすとされる「神女」に、ククルが選ばれたというのだ――。少女は陰謀渦巻く神都へと旅立ち、やがて国家の根幹を揺るがす大いなる騒乱に巻き込まれていく。累計PV150万突破のWEB発大本命西洋ファンタジー、待望のコミカライズ!

ヤングエースUP 「招かれざる神女」より引用

web-ace.jp

作品情報

原作:雨咲はな

漫画:有馬ツカサ

キャラクター原案:憂

 

もともとは「小説家になろう」に掲載されていた小説で、今年の3月18日にKADOKAWAより書籍が発売されました。

書籍の方は上下巻に分かれており、値段は以下のようになっています。

 

上巻(アリアランテ神国の栄光):¥1,287(Kindle価格) ¥1,430(単行本価格)

下巻(アリアランテ神国の終焉):¥1,318(Kindle価格) ¥1,430(単行本価格)

 

 

 

ヤングーエースUPにて連載開始!

そしてついに!10月6日よりヤングーエースUPにてコミック版の連載が開始されました!私はこのコミック版で初めて作品の存在を知りました。最初の一話を読んでみて、すごく引き込まれました...!

 

 

 

ここから先はコミック版一話のネタバレが入ります。未読の方は気を付けてください!

 

 

物語は、主人公の少年・ユウルが身なりの良い二人の青年に道を尋ねられるところから始まります。彼らは神都から来た神民で、何らかの用事で貧しい村に住む少女・ククルを探しているというのです。

ユウルは彼らに「ククル事故で死んだ」と伝え、彼女が住んでいたという家に案内します。お礼の銀貨を受け取って走り去っていくユウル。

 

大きな物音と共に案内された建物から物騒な風貌の人たちが現れます。ユウルは青年二人をまんまと嵌め、ククルとは全く無関係の、盗賊団(らしき者たちの家)に案内したのだった。

仕事終わりにユウルが帰宅すると、そこには昼の青年二人(キリクとカイト)が待っていました。

最悪殺されることを覚悟するユウルでしたが、「嘘は良くないぞ」とたしなめるだけにとどめたカイト。困惑するユウルに青年の一人・キリクは「君がククルだね?」と問い詰める。

そう、実はこのユウルと呼ばれた少年こそが、彼らが捜していた少女・ククルだったのだ。

その後、ククルは二人に事情を説明する。

もともと、この村には瓜二つの容姿を持った男女の双子がいた。だが、8年前の事故で兄・ユウルは死んでしまう。その事故以来、妹・ククルは心身ともに弱っていた母を助けるため、兄・ユウルの名前を名乗り、男として生きてきた。

事情を説明したのち、青年らは「ククル・デニが神女として選ばれた」と告げる。彼らは、神女として選ばれたククルを神殿へ連れ帰るため、彼女を探していたのだ。

あまりに予想外な話に「冗談ならよそでやってくれ」と彼らをはねのけるククル。

棄民(神に捨てられた民)として生きてきた彼女は、今更神女に選ばれたなどと言われて憤慨する。そのまま帰宅すると、眠っている母の首元に手を伸ばし、絞殺しそうになるが、間一髪のところでキリクらに止められる。

キリクらは、彼女に「母を神都の病院へ入れる代わりに神女として神都に行く」という取引を持ち掛ける。

 

取引に乗るククル。その代わりに、彼女は「オレ、ユウルとしての自分も、ククルとしての自分ももう必要ないんだ。だから、俺のこと、クーって呼んでくれる?」と聞く彼女。

ユウルでも、ククルでもない、新しい人間になることを決めたクー。

流した涙を拭い、覚悟を決めた表情を見せる。

 

一話を読んでみた感想

めちゃくちゃ面白い。

世界観がすごく良い。

「神国」と呼ばれる国の中で、国民の約1割が「神民」と呼ばれ豪奢な生活を送る中、残りの9割は「棄民」と呼ばれ貧しい環境で虐げられています。

この中で神女として選ばれた主人公が棄民だというところがすごく良いと思います。主人公は棄民として生まれ育ったからこそ、自分が神女になることにも抵抗を持っていて、国民の多くを棄民として苦しめる宗教自体にも嫌悪感を抱いています。

力強くて真の通った主人公がこれから神女としてどう活躍していくのか、続きがすごく楽しみです。

 

主人公が魅力的

神都から青年らが訪れるまで、8年間兄・ユウルを演じてきた少女・ククル。

幼いときに双子の兄を失って苦しみながらも、心身ともに弱った母親を助けるために自分を殺し続けて「男」を演じ続けた彼女は、すごく強い女の子だと思います。

ただでさえ肉体労働なんて、女子の体で行うのはきついだろうに...よく耐えたと思う。

 

小賢しいガキっぷりも魅力的です。

道案内を頼まれて華麗に青年二人を騙すあたりの大人を翻弄する感じがめちゃ好きです。貧民街で生まれ育ったが故の能力ですね。

「この町で油断する方が悪いのさ」と笑うククル 「招かれざる神女」1話より引用 

こんな感じでとにかく生意気なガキっぷりを発揮しているククルですが、母親のことを慕っていて、ユウルが死んだと信じたくない母のために自分がユウルになり替わってまで母を守ろうとする辺りが、すごく切ないです。

その思い故に自分も母親も追い詰めてしまうところがまた切なくて...。

「自分って誰だ?」と混乱するククル 「招かれざる神女」1話より引用 

本当はすごく辛いのに、母親の前では笑顔を作ってユウルとして生きる彼女の姿がもう...。その辛さがあふれ出したのか、彼女はついに涙をこぼして、「オレは...自分は...」と嗚咽を漏らすものの、「...自分ってなんだ?」と根本的な部分が分からなくなってしまいます。長い間自分を殺し続けて、他人を演じ続けてきて、自分が何なのか、誰なのかが分からなくなってしまっていて本当に辛い話だと思います。

 

それでも青年たちの提案をきっかけに、兄のユウルでも、妹のククルでもない、「双子の片割れでない自分」として生きるため、「クー」という名前で新たな人生を歩むことを決意します。

 

「クー」という名前で新しい人生を生きると決めた瞬間 「招かれざる神女」1話より引用 

この時の覚悟を決めた彼女の表情...すごくかっこいいです。

彼女は、悩んで苦しみながらも、結局自分の力でどうにか物事を解決しようとする強い人なんだな、と思いました。相当闇の深い人物でありながら、力強い生命力を感じさせる彼女は、すごく魅力的だと思います。

 

神都から来た青年たちがかっこいい

神都から訪れた青年、キリクとカイトが魅力的です...!

カイトのまっすぐで正義感が強くてちょっと頑固そうなところと、そんな彼を傍から見て愉快そうに笑みを浮かべているキリクのペアがめちゃ好きです...!

 

特にキリク...!カイトと比べて頭脳系な感じの人物ですが、始めに盗賊団の家に案内されたときもなんとなく案内してくれた少年のことを信用してなさそうな雰囲気でした...。薄ら気づいてたんですかね...。

 

キリクの魅力

ビジュアルもかっこいい...くすんだ銀色のちょっとうねった感じの髪を後ろでリボンでまとめているスタイルすごく良いと思います...。貴族っぽい気品がありますね...。でも、彼も腰に剣を携えていたり、複数の男相手に負けない辺り、上品に見えて実はめちゃくちゃ強い剣士ってことですよね...。

多分推理力も高いんだろうな...とも思います...。村の人から過去の話を聞いただけでユウルと名乗った少年が本当はククル本人だってことを見抜いたわけですから...。

 

ククルの母親に世辞と褒め言葉を多用するキリク。 「招かれざる神女」1話より引用

 

しかもそのあとククルの母親に出会ったときにスラスラと出てくる世辞と褒め言葉のオンパレード。ククルからは「イヤミかよ...」と思われてます(笑)。

この嫌味のような、そうでないような会話術を易々と披露する感じ、かなり好きなのですが...文豪ストレイドッグス太宰治みたいな飄々とした感じですね。

 

一気に雰囲気がダークになるキリク 「招かれざる神女」1話より引用

 

そして、ククルが物事の真相を説明したのちに「君が神女として選ばれた」と告げるシーン。ククルがそれを突っ撥ねると、ダークな雰囲気のキリクに一気に切り替わります。

ククルを引き留めると「神女は本当に存在する。そこには打算も思惑も嘘もない」と告げるシーン...!いままでの温和な雰囲気と対照的に彼の黒い部分が垣間見えた感じがして読者としてはもうドキドキが止まりません...!

 

語彙力なさすぎで説明できてない気がしますが、とにかく見てください...絵を!彼の表情を...!

 

カイトの魅力

滅茶苦茶キリクについて語ってしまいましたが、カイトもすごくかっこいいです。

カイトは頭脳派なキリクとは対照的に、一直線・正義感が強い・真面目といった言葉が当てはまりそうな青年です。

 

ククルに騙されたときの、直前まで「いい子だったな」と言っていたところから、「...は!?あのガキ...!」と驚くところの切り替わり速さといい、子供に翻弄されるキャラとしての適性があると思いました。

特に少し気づいていた様子のキリクの横に立つと、カイトがいかに騙されやすいかが見えると思います。この様子だと、普段からキリクや同僚辺りに相当弄られてそうですね...。

 

 

彼らを騙したククルに対して「嘘はだめだぞ」と窘めるなど、とにかく真面目な性格がうかがえます。物語の設定上、「神民」は「棄民」に何をしても罰せられないし罪に問われないので、ここでもしククルを叱ったのが別の神民だったら、それこそ暴力を振るわれたり奴隷にされたりしててもおかしくなかったでしょうし...。

恵まれた環境下でも傲慢にならない人柄が垣間見えます。

「嘘はだめだぞ」とククルをたしなめるカイト 「招かれざる神女」1話より引用

 

つまりあれですね。真面目で一直線であるがゆえにククルのような悪戯好きでちょっと生意気な子供にからかわれたり騙されたりするという...。

 

こういうの好きなんですよね...。

年の差が好きというよりも子供に翻弄される大人キャラが好きです...。普段は子供側に翻弄されて、かなり本気で相手してるんだけど、時折子供キャラが本気で悩んでるときに大人の知恵を貸してくれたりするような、「大人をなめるなよ」みたいな...。

イメージとしては、コナンと次元みたいな感じです。あのルパン三世名探偵コナンの映画の。

あれって、大人キャラが子供キャラのことを想ってないと出来上がらない構図なんですよね。大人キャラは子供キャラのことを「生意気なガキ」とか言っておきながらも、毎回ちゃんと子供の悪戯に付き合ってくれるからあの大人×子供の絶妙なバランスが保たれると思うんですよね...!

...すみません。話が大幅に逸れました。

とにかく、カイトもめっちゃ魅力的です。

 

まとめ

というわけで、「招かれざる神女」のコミカライズ、めちゃくちゃ面白くなっていきそうな予感がします!

神女として選ばれた棄民の少女、クーは今後、どのように活躍していくのか、今後の展開が楽しみです。

とにかくヤングエースUPで続きが更新されるのを待とうと思います...!

皆さんもぜひ、「招かれざる神女」を読んでみてください!

 

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小鳥遊